敷地は開口約5.5m奥行約22mで名古屋市の近隣商業地域の都心部に位置している。計画地の両隣の土地は現在駐車場であるが、将来的に9~10階建のマンションの計画が予想される。採光は将来隣にマンションが建つことを想定し、1階に車庫と倉庫+ピロティー、居住部を2階・3階に配置し、中庭を確保した上で、空への視線が抜ける様に開口部の高さを3.55mに設定した。この中庭は4面に対して開口を設けることで視線の抜けと、光の恩恵を出来る限り受けられる様に配慮されている。前面道路の向いにもマンションが建つため、3方をマンションに囲まれる可能性があるこの敷地には、それらの目線からプライバシーを確保するため、両側には最低限の通風用の窓のみとし、前面道路側(北)は、木製ルーバーで視線の調整を行った。またこのルーバーも全面ルーバーにV字のスリットを設けることで、視線の抜けと街とのつながりを意識している。
プライバシーを確保し、光を取り入れる中庭
中庭から光が降り注ぐ豊かな
リビング・ダイニング・キッチン
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Photo : Masato Kawano